日本政府観光局(JNTO)は19日、15年の訪日外国人客数(推計値)が前年比47・1%増の1973万7000人になったと発表した。2000万人が目前となり、総数、伸び率ともに過去最高だった。円安による買い物の割安感や査証(ビザ)の発給要件の緩和、消費税免税制度の拡充が後押しした。
国別では中国が伸長し、約2・1倍の499万人に達した。訪日外国人客総数の25%を占めた。韓国が400万人、台湾が300万人、香港が100万人をいずれも超えた。
さらに米国が100万人を超えたほか、東南アジアの6カ国(タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム)が合計で200万人を超え、過去最高だった。
観光庁が発表した訪日外国人消費動向調査(速報値)によると、15年累計の旅行消費総額は71・5%増の3兆4771億円となり、過去最高だった。3兆円を突破したのは初めて。一人当たりの旅行支出は16・5%増の17万6168円だった。
特に中国からの訪日客の旅行支出は1兆4174億円で、全体の4割を占めた。一人当たりが22・5%増の28万3842円に達した。