三越伊勢丹は自社で企画・製造・販売する婦人靴「ナンバートゥエンティワン」を、22~25日に開かれるパリの展示会プルミエールクラスに「イセタンシューズ」として出展する。
狙いは「雑貨に強い展示会で、キーコンテンツである靴がプロのバイヤーの目にどう映るのかを検証する」(宗友良諭婦人雑貨統括部婦人雑貨第一商品部婦人靴バイヤー)こと。プルミエールクラスでの反応を見て、今後、ニューヨークやミラノの展示会出展も検討する。
クリエーターとの協業品による〝クリエーション〟と、日本の先端素材を使った〝テクノロジー〟をメーンに訴求する。出展商品の大半がメード・イン・ジャパン。
クリエーター協業の軸となるのが「ファセッタズム」と「ニューニュー」。16年春夏コレクションでも靴を協業したファセッタズムは、16~17年秋冬も協業を継続する。ニューニューは面ファスナーを全面に使った靴に、アートピースと呼ぶ様々なアクセサリーを自由に付け替え、自分だけのデザインができる楽しさを提案する。
素材軸では、東レの「ウルトラスエード」とクラレの「クラリーノ」を使った靴を紹介する。クラレとは素材の共同開発も行っている。
出品数は200SKU(在庫最小管理単位)。クリエーター協業が5割強、素材軸が2割、残りは定番品で構成する。
ナンバートゥエンティワンは11年から販売。15年度の生産数は6万足で、最終消化率は6シーズン連続で95%を超えている。16年度はイタリアで生産を始める。価格帯やカテゴリーを広げ、生産数を大幅に増やす計画。15年2月から韓国・ソウルの新世界百貨店での販売も開始した。販売数や消化率の高さが評価され、今年2月のリニューアルではスペースが広がる予定だ。なお、イセタンシューズは正式なブランド名でなく、プルミエールクラス出展における仮称。