有力ファッションジュエリーブランドのクリスマス商戦(15年12月1~25日)は、客単価は前年並みか下がったが、テレビCMなど販促に力を入れ、客数が増え、総じて好調だった。自家需要の取り込み、アフタークリスマス需要、ネット販売の増加など新しいニーズもとらえた。
また、「秋商戦から限定品中心に伸び、12月のボーナス時の自家需要も加わって早期刈り取りができた」(ヴァンドームヤマダ)、「自家需要を中心に11月から好調」(サダマツ)など動き出しが早期化。さらに、曜日の並びの関係から12月26、27日のアフタークリスマスも含めて売れる期間が例年より長かったようだ。
ギフトは単価ダウン
「4℃」(エフ・ディ・シィ・プロダクツ)の12月1~25日は既存店の売り上げが前年同期比8%増。ファッションジュエリーは7%増、ブライダルは13%増だった。変色しにくいシルバー「エターナルシルバー」の品揃えを充実し、シルバーが23%伸びた。ファッションジュエリーの客単価は3万円以下の10Kやシルバーの好調が影響し、前年比700円下がり2万5000円。CMの放映や店舗の拡大・改装でブランド認知度が高まり、数量は2ケタ増だった。ブライダルは、「年々高まるクリスマスのサプライズプロポーズ需要を見越し」在庫を充足させたことが功を奏した。
「ヴァンドーム青山」(ヴァンドームヤマダ)は10%を超える伸び。クリスマス直近は価格が低いギフトが中心となり単価は5万~10万円とほぼ前年並みだが、媒体へ露出を増やした結果、客数が増加。18Kの10万円のセットリングや5万円のネックレス、10Kの3万円のネックレス、プラチナは5万円や10万円のネックレスがヒットした。