メーシーズが大規模リストラ

2016/01/13 06:17 更新


 【ニューヨーク=杉本佳子通信員】メーシーズ(オハイオ州シンシナティ)は、販売・管理費を約4億㌦削減するとともに、成長しているメーシーズとブルーミングデールズのオムニチャネルに投資すると発表した。

 メーシーズの昨年11月と12月の合計売上高は前年同期比4・7%減、既存店ベースの売り上げは5・2%減った。メーシーズは主要市場である北東部で暖冬だったこと、海外からの旅行者がドル高により買い控えたことが不調の原因と説明している。一方で、オンラインの売り上げは2ケタ台で伸びており、11月と12月はメーシーズとブルーミングデールズ合わせて25%増となる1700万件近いオーダーを得た。同社はこの傾向は当面続くとみている。

 メーシーズ店は現在7地方58地区に分類しているのを、5地方47地区に統合する。これにより、メーシーズとブルーミングデールズ合わせて770店で計3000人を削減するが、そのうち約半分は配置転換する予定。また今春以降、165人の管理職の早期退職を実行し、このうち35%は引き継ぎ担当を置かない。店舗以外では600人を削減し、そのうち約150人を配置転換する。

 メーシーズの四つの顧客サービスセンターを三つに統合し、セントルイスのコールセンターを今春閉鎖する。この影響を受ける700人の従業員のうち、約640人をアリゾナ、フロリダ、オハイオの顧客サービスセンターに配置転換する。また、出張、会議、コンサルティングサービスへの出費を全社で削減する。

 さらに40店のメーシーズの閉店を決め、このうち36店は3月、残りは4月以降に閉店する。これらの店の年間売上高は計3億7500万㌦。一方で、ハワイやロサンゼルスなどでメーシーズ3店、ブルーミングデールズ2店を開業に向けて工事中。さらに今後2年間で50店のメーシーズ・バックステージ・オフプライスストアをオープンする。このうちの多くは、既存のメーシーズ店の中にできる。また40店のブルーマーキュリー・ビューティーの路面店をオープンする予定だ。

 海外では、アラブの複合企業のアルタイヤーグループと組んで、18年にアラブ首長国連邦のアブダビにメーシーズとブルーミングデールズをオープンする。



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