三井不動産、台湾林口にアウトレット

2016/01/29 05:27 更新


 【台湾・新北市=有井学】三井不動産は27日、台湾新北市林口区にアウトレットモール「三井アウトレットモール(MOP)台湾林口」をグランドオープンした。海外3施設目となるSCで、MOPは昨年5月に開業したマレーシアのクアラルンプール国際空港セパンに続く2施設目。年間来館者数(開業景気とその反動の影響が一段落する経常年度)は約600万人、売上高(同)は約60億台湾㌦、円換算で約210億円を見込む。

  台湾の大手コングロマリット、遠雄グループと設立した合弁会社で運営する。三井不動産の出資比率は70%で、過半出資による同社海外SCはマレーシアに続く2施設目。

  台北市中心部から約16㌔圏、台湾桃園国際空港から約12㌔圏の新興住宅街に位置する。店舗面積は約4万5000平方㍍で、地下1階~地上3階の屋内棟と地上1~2階の屋外棟で構成。テナント数は今後オープンする店舗を含め、約220店。

  店舗は「アルマーニ」「ヴェルサーチ」「マックスマーラ」「マイケルコース」など欧米ブランドや「ナイキ」「アディダス」「アシックス」「ザ・ノース・フェイス」などのスポーツブランドを屋外棟中心に配置。併せて、「日本に愛着を持つ台湾の消費者嗜好(しこう)に対応するとともに、台湾の他施設と差別化する」ため、日系テナントを59店導入した。

 屋内棟のフードコートを含め、日本の有力飲食店を数多く誘致、同棟1階に「ユナイテッドアローズ」「アーバンリサーチ」「ビームス」、ベイクルーズの「B・C・ストック」、マッシュグループの「スナイデル」「ジェラート・ピケ」を主体に日本ファッションを集積したゾーンを作った。各社ともアウトレット店を出すことで適正な在庫処分を進めるとともに、現地でのブランド認知拡大とファン獲得を狙う。

 周辺に高層マンションが立ち並び、ファミリーを中心に居住者が増加していることから、屋内の地下1階に地元の有力スーパーや日系ドラッグストア、1階には「ユニクロ」のプロパー店を入れるなど地域密着型の郊外SCのようなMDも組んだ。「セガ」のアミューズメント施設や春に開業予定の大型シネコンの導入など「時間消費」型機能も持たせた。

 開業式典で三井不動産の菰田正信社長は「台湾だけでなく、世界各国から来館してもらえる、台湾を代表する商業施設になると確信している」と語った。



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