大手百貨店の1月売上高(速報値、既存店ベース)は、大都市の店舗の多くが前年実績を上回った。各社ともにインバウンド(訪日外国人)需要による高額品や化粧品が売り上げを押し上げた。衣料品はコートやニット製品が苦戦。地方店は多くが減収となった。
三越伊勢丹は初売り開始を後ろ倒しにしたことによる営業日減が影響し1・4%減。しかし伊勢丹新宿本店は1・7%増、三越銀座店が3・7%増と増収となった。衣料品は春物のブラウスやカットソー、パンツなどに動きはあったが苦戦。首都圏の店舗は免税売り上げが前年比30%増と引き続き好調だった。
高島屋は、大阪店(6・5%増)、京都店(1・4%増)のほか、岡山、岐阜、玉川、柏、高崎の郊外店が増収となった。免税売上高は40%伸ばした。
大丸松坂屋百貨店は、衣料品の苦戦に加え、大丸心斎橋店の本館建て替え工事による面積減により3・4%減。大丸東京店(5・0%増)は10カ月連続増収となった。
そごう・西武は0・1%増。婦人雑貨とリビングが大きく前年を超えた。化粧品、寝具、食器が特に好調だった。西武池袋本店は2・0%増だった。
大阪地区は阪急うめだ本店が5・2%増、阪急メンズ大阪が1・7%増、あべのハルカス近鉄本店が3・7%増だった。