スマートフォンアプリケーション開発ソフト「ヤプリ」が注目されている。素早く簡単に開発・運用でき、ECサイトへの集客、実店舗の販促・接客支援に活用できるため、ファッションブランド・小売店の採用が相次いでいる。
同ソフトはファストメディア(東京)が開発した。定型テンプレートが充実しており、簡単に低コストでブランドコンセプトに沿ったアプリを開発できるのが特徴だ。更新作業もパソコン操作画面からドラッグ&ドロップでデザインやボタン位置などを変更でき、開発言語の知識も要らない。
アプリに付与できる機能も多彩で、会員カード機能、プッシュ通知、位置情報活用のクーポン発行、SNS(交流サイト)をまとめて掲載できるメディア機能、ECサイトへの誘導、電子書籍ビューワー、音楽再生などを網羅。クラウド型なので常時最新機能にアップデートされる。
動作性も高く、数十枚の写真カタログを読み込んでも、次々と閲覧できる軽快さも売り。店舗では接客ツールにもなる。
開発から2年半、デザイン変更の幅広さもあって、ファッションブランドでの導入が多い。導入ブランドは「ニコアンド」「アズール・バイ・マウジー」「ザ・ノース・フェイス」など約50に広がっている。
これまでスマホアプリ開発は費用が高く、サービス導入以降も開発・運用会社との調整が必要で、コストや時間が取られていた。同社によると、ヤプリを活用すれば開発・運用費用コストが「開発会社に依頼するよりも約80%の削減が可能」としている。