90年代後半から00年代にかけて、本紙にストリートスナップの記事をたびたび掲載していました。30年近く前の、都会の一瞬を切り取っただけの記事ではありますが、その背景を店や企業に取材し、ときには売り上げなどの数字も入れていて、当時の商売の動きも少しわかります。“平成リバイバル”など様々なレトロが注目を集めている昨今、改めて読み返すことで、ビジネスに通じるヒントが見えてくるかもしれません。ベテラン記者が振り返ります。
※本文は読みやすく直しています。社名やブランド名などは原文のまま掲載します。
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サイコロアクセサリー 夏休み一気に爆発、どうして?「わかんない」
2000年8月23日付

サイコロのネックレスが大流行している。どうしてサイコロなのか「わかんないけど、みんなしてるから」という女の子や、訳知り顔でポーズを取る男の子。竹下通りの雑貨屋などにずらりと並んでいる。
サイコロブームのそのわけは、70年代にさかのぼる。ロカビリーバンド、ストレイキャッツのブライアン・セッツァーがサイコロネックレスをしていたのを、スタイリストの伊賀大介さんが今年3月発売のストリート雑誌で紹介したのがきっかけ。でもそんなことはおかまいなしに、若者たちの夏休み原宿観光で一気に広がった。新鮮で手軽な真夏のアクセサリーといったところ。
一大ブームだったシルバーのネイティブアメリカンアクセサリーはひと休みで、男の子はTシャツにサイコロがお決まりのスタイル。女の子はほかのネックレスと二連、三連にじゃらじゃらと付けている。財布をつなぐチェーンにもサイコロが登場。もっと広がりそうな気配だ。
《記者メモ》
夏休みの時期、原宿にはこうした「行ってきた証」みたいなヒット商品や人気集中ブランドがありました。
(赤間りか)
