春節商戦突入、対応売り場や商品続々

2016/02/08 06:43 更新


 春節(中華圏の旧正月)商戦が始まった。中国は7~13日が大型連休。観光庁によると、15年の訪日中国人は499万人(前年比107%増)、買い物の消費額は8089億円と過去最高を記録。1人当たりの買い物代は16万円で、全国籍・地域の平均7万円を比較すると、購買力は突出している。百貨店各社は需要を取り込むべく、インバウンド(訪日外国人)対応を拡充している。

 外国人客に特化、またはそれに近い形の売り場のオープンが目立つ。三越銀座店は空港型市中免税店、大丸大阪・心斎橋店は「オンワードJブリッジ」をこのほど開設した。

 三越の空港型免税店は消費税以外の諸税も免税し、商品の引き渡しは空港で行う。化粧品やラグジュアリーのほか、日本の伝統工芸品や工業製品を販売する。商品の在庫は空港近辺ではなく店内にストックし、客の目の前で袋に詰めて空港に送ることを基本にする。「実際に見て触った商品そのものが欲しい」というニーズに応えるためで、コストはかかるが百貨店の安心感、おもてなしを優先した。

 大丸が導入したオンワードJブリッジは、オンワードホールディングスとラオックスによる「未来型免税ストア」。日本製のファッションを打ち出し、春夏から真冬まで多様な季節感の商材を揃えることで海外ニーズに応える。

上顧客にはラウンジでコンサルティング販売する空港型市中免税店(三越銀座店)



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